高橋マリ子

高橋マリ子さんは若いモデルさんです。モデルさんながらテレビCMによく出演されているので、名前は知らなくても見た覚えのある人はそれなりに多いと思います。

まずは知らない人のためにファンサイトを紹介。いくつか有名どころのサイトがあるんですが、その一角を担う「maribatake(マリ畑)」がオススメです。瓜さんがまったりと運営しています。ノリの良いページなので気軽に参加してやってください。

さて、マリ畑で彼女の画像を見て、少しは見覚えありましたか?

記憶の新しいところでは、J-PHONEの写メールのCMで「キス顔(目を閉じて口をちょっと突き出す顔)」をしていました。日本人離れした顔立ちの、というより実際にハーフの人なんですが、それが高橋マリ子さんです。

他にキューピーマヨネーズのCM(マヨネーズでアメリカンフットボールをしていて、最後に足をカクカク揺らす)や、資生堂マシェリのCM(以前、黒澤優と2人で共演。その1、2年後、ジャニーズの滝沢くんと共演。映像的演出で頬を「ポオッ」と赤くさせたり)や、午後の紅茶でオードリー・ヘップバーンと共演(1stCMがかなり好評を得るが、2ndCMはイマイチに終わる)など、他にも資生堂のUVカット化粧品のCMやなんやと、多くのCMに出演しています。

…なんとなくわかってきたと思うので先へ続けます。

と、彼女について話す前に、マシェリで共演した黒澤優さんについて少しばかり話しておきます。

黒澤優とは、かの黒澤明監督の孫娘にあたり、モデル・女優として細々と活動していた女のコの事です。SOPHIAというビジュアル系バンドのボーカル、松岡充(最近は俳優としても活動)と今年1月初めに結婚し、今年の夏には子供が生まれる予定でいます。(ちなみに、松岡充と付き合っているというウワサは早い段階でのぼっていて、結婚したときは「ウワサは本当だったんだなー」と思った。)自分は黒澤優のおおいなるファンでした。

その黒澤優と高橋マリ子さんとはかなり共通点があって、特に、「人がマネしえない独特の雰囲気をもつ」点がソックリで、現に知り合いで黒澤優ファンをやめてマリ子ファンになった人が数多くいます。(似ているので移行しやすいわけである。)

自分は高橋マリ子さんの事はそれほど好きではないのですが、注目せざるをえない何か(それは上の理由を含めたいろんな何か)があり、なんとなくチェックし続けてきました。

'00年の秋、高橋マリ子さんが「高橋マリ子の英会話、だいじょうぶだよ!」という本を出版し、都内数ヶ所でサイン会を決行しました。自分は渋谷のブック1st(書店)で行われたサイン会に参加しました。参加を決めた理由は少し不純で、「仮想黒澤優」というべきか、黒澤優はあまりファンとの交流イベントをしなかったので、黒澤優さんに似ている高橋マリ子さんを代替にして、実際に黒澤優がイベントをしたときにどんな形になるか前もって体験しておくという、かなり失礼な考えがありました。(ほんとゴメンナサイ…。)

このサイン会で自分はかなりの衝撃を受ける事となります。恥をしのびつつ、ココにそのすべてを記す!

まず、直にこの目で見た高橋マリ子さん本人について。なんというのか、一言でいうと、「別世界の人」でした。ハーフのせいもあって肌の質感からして違ったし、さすがモデルさんだなと思われる凛としたふるまいを多く見受けました。マネージャーと思われる優しげなオバサンが自分から見て左のほうに立っていたんですけど、その人も実にマリ子さんのフンイキに合っていました。

よく言われる事なのですが、高橋マリ子さんは極端に顔を崩したりする事がありません。アイドル・女優といった類の人達はたしかに美形ぞろいなんですが、たとえばテレビ番組を録画して彼女らの表情・しぐさをコマ送りにしてみると、「ブサイク顔」になっている瞬間が多い人と少ない人で分類できたりします。コマ送りにすると、たとえば目をつむった瞬間がブサイクに見えたり、笑っている瞬間の目が変だったり、鼻の下が伸びていたり、ぱっと見たときには気付かない各々の顔のクセなるものを発見できます。マリ子さんはコマ送りでチェックしても粗の出にくいタイプの人で、それだけ彼女の所為が美しいといえるわけです。(こんな話をするとわざわざチェックしているのか?と思われる節があるけど、わざわざチェックなどはしていません。テレビの画像をキャプチャーする人の話などを聞いて、それを踏まえて意見しています。)

次に、会場に集まった高橋マリ子の「ファン層」について。会場が渋谷という事もあって男ばかりでなく女の人もちらほら混じっていました。マリ子さんはモデルとして女性向けファッション誌で活躍しているから当然といえば当然の現象なのですが、さすがモデルさんだけあって、キレイな女のコが多く集まっていました。先にも書いたように渋谷が会場だったせいなのも大きいです。いくらマリ子さんと言えども秋葉原とかでイベントをした日にはムリでしょう…。

男のほうはというと、普通のアイドルイベントで見かけるような輩が多かったです。というのも、当時はまだ知名度がかなり低く、女性誌ばかりで活動していて男性誌で見かける事が少なかったので、高橋マリ子を知っている男といえばぶっちゃけてオタクでした。このイベントを終えたあとから男性誌や一般誌での露出が増えたように思います。←間違っているかもしれないけれど、そうなった原因にちょっと心当たりがあるので、そう信じる事に…。

会場に来ていた女のコを一言でいうなら「読者モデルとして通用しそうなのがちらほら…」といった感じで、これがちょっと衝撃的でした。アイドルとモデルとは外見はけっこう近いものがあるのに、活動の差異によってこうもファン層が違ってくるか!という、当たり前といえば当たり前の事なんだけど、それに気付かされました。同じ素材(人)でも、事務所の売り出し方によって主要ファン層はおろか人気まで大きく違ってくる可能性があるわけです。生かすも殺すも事務所次第…。まぁたしかにタレント自身の才能も必要だし大事なわけだけれど、それと同等くらいに周りの人の支えや道標は大事だなと…。

会場に女子中学生(もしくは高校生?)の2人組が来ていました。2人ともキレイな顔立ちをしていたように思うんですけど、特に片方のコが相当なカワイサで、顔だけでなくそのスタイルや話し方やしぐさが普通じゃありませんでした。

最初は特に気に留めてなく、何度か目にしているうちに、「なんだこいつは?」と思い始めて、観察モードに突入!小柄で細く、ラインがきれいな上に顔もカワイイ。ここまでなら普通に街中で見かけなくもないのだけど、更には、やけに通る声をしていて遠くからでも喋っているのが聞こえ、その喋り方や声質までがカワイイ。更にしぐさが尋常じゃなく、カワイイしぐさが泉のように自然と涌き出てくるといってもおかしくないくらいの様子だった。

その2人を観察していたのはサイン会が終わって書店の外にいるときで、自分は高橋マリ子さんの出待ちを目的として書店の軒近くに佇んでいました。(出待ちといっても姿を見たりするのが目的ではなく、本人が会場の外に出るまでは会場を去りにくいというか、余韻を楽しみたいというか、そういう心情からです。迷惑がかかりそうなケースのときは出待ちは行っていないので、そこらへんは誤解なきよう。)その2人も出待ちが目的で、書店の外をぐるりと1周したり、自分のすぐ右側のほうのビルの軒で佇んで会話したりしていました。

彼女のしぐさで特にインパクトだったのは、その「待ちぼうけしている」ときのビミョーな表情を残したまま、手に持っていた小型のペットボトルを頭の上にちょこんとのせて、底のほうを両の手で軽くおさえ、そのままゆっくりと道を歩いていたシーンです。

上の文章を読むと一見バカみたいに聞こえるかもしれないけれど、これが写真を撮って記録しておきたいくらい、異常にカワイイしぐさでした。まず、「ペットボトルを頭にのせて歩く」というのは、一般の発想ではできません。一般の発想ではないうえに、一般の人が同じしぐさをしても、「一体何なの?何がしたいの?」って感じでシラケルと思います。たとえしらけなくてもそれほど注目に値する行為ではないから容易に見過ごすと思います。でもそのコがやると、頭にペットボトルをのせている姿がごく自然でさりげなく、ウソみたいにカワイカッタのです。ペットボトルを頭にのせるという行為自体がそのコの中で無意識に行われたように見えました。

このとき気付いたのは、

「カワイイ子がカワイイしぐさをしたときの破壊力はスサマジイ!」

という事です。ヒドイ話ではあるけど、かわいくない子がカワイイしぐさをしても、「ブリッコしやがって」とか「キショイ」とか言われるのがオチだったりします。でもカワイイ子の場合は、そのしぐさがもともとの魅力を何倍にも増幅するわけです。これは自分を含めた男性側にも適用できる話だと思います。

なかなか高橋マリ子さんらしき人やクルマが見かけられず、その2人組はあきらめて自分より先に帰って行きました。(帰り際にも、帰ろうかどうしようか話している声がまるっきり聞こえてきた。)しばらくしてから、マリ子さんが乗っているらしきクルマが近くの駐車場から出ていくのを確認し、自分も納得してその場を離れました。

渋谷駅に向かって3、40メートルくらい歩いたところで、前方左側のビルの軒に彼女らがまだいるのを発見。けれど顔見知りでもなんでもない赤の他人だから、当然無視して通り過ぎ、そのまま帰りました。

それが普段の自分なのだけど、この日はなんだか彼女のキャラクターに触発されてしまっていた。そのまま無視して通り過ぎるはずが、相変わらずよく通る声で、「もう少し待っていれば出てくるかも!」とか、はっきりと会話が聞こえてくるものだから、通り過ぎて2、3メートル行ったところで、思わず振り向き、声をかけた。

(以下は記憶を頼りにだいたいこんな感じだったという会話)

「高橋マリ子さんならさっきクルマで出ていったよ。」
「えっ!もう行っちゃったんですか!あの駐車場からですか?」
「そうそう。これこれこういうクルマに乗って、向こうのほうに走って行っちゃった。」
「ああやっぱり。出入り口といったらあそこしかないですしね。」
「わざわざ教えてくれてありがとうございます。」
軽く挨拶し、それからこちらの踵を返す。背後から相変わらずの調子で、
「やっぱり、あそこから出てきたんだー。」
という声がはっきり聞こえてきた。

顔の正面から見てもキレイなコでした。当時の印象としては、下川みくにを若くして天真爛漫さを足したような感じの印象で、ひょっとして下川みくにだったんじゃないかと一瞬思わなくもないほどなんだけど、下川みくには自分と同い年なので制服を着ているわけがないし、絶対違う。(2人は学校の制服を着ていた。)

そういうわけで、高橋マリ子さん本人に衝撃を受け、そのファンのコにもかなり衝撃を受け、ダブルの衝撃を受けた日でした。

しかしどうやったらあんなコが育つんだ…。不思議でしょうがない。

('02年04月07日制作)

[インデックスに戻る]

[モンモンに戻る]