ダーク・エンジェル

2009年。あるDNA研究所から12人の少年少女が脱出する。彼らは戦闘マシンとして教育された遺伝子操作人間「ジェネティック」であった。

2019年。脱走者の1人である少女が、テロで荒廃したアメリカのシアトルにひっそりと身を潜めていた。彼女は離れ離れとなった仲間達の行方を追っていた…。

…。

ダーク・エンジェルは2000年の10月にアメリカのテレビで放送されたドラマである。監督はジェームズ・キャメロン。ターミネーターやタイタニックで有名な映画監督だが本作で初めてTVシリーズに挑戦している。

この作品の主人公、「マックス」は、遺伝子操作によって超人的な身体能力を備え、優れた戦闘知識および能力を身に付けた19才の女性、ジェネティックである。

このドラマは今はビデオやDVDになっていて、レンタルショップで借りる事ができる。1巻につき1〜2話(およそ2時間)が収まっているので、まずは1巻だけ借りてみて、興味をもてば続きを見る、という方法をとると良い。

ダーク・エンジェルについて更に詳しく知りたい方は↓のHPをチェック!

ダークエンジェルウェブ:ファンページ
ダーク・エンジェルスペシャルサイトexciteのHP
ringo@darkangel.fun:ファンページ
GiGA Dark Angel fan site:ファンページ
DARK ANGEL UNOFFICIAL:ファンページ

ファンページは4つとも素晴らしく、オススメを上げにくい。すべてチェックすれば良いと思う。それぞれに独自色があり、デザインも秀逸。

ここから感想を書く。

このドラマはジェームズ・キャメロンの作品なので、彼の作品がイマイチ好きでないなら見るべきじゃない。自分もジェームズ・キャメロンはあまり好きではないが、エンターテイメントとして楽しむぶんには悪くないと思っている。つまり、ぼんやりと見てフンイキを楽しみ、ストレスを解消するならば、彼の作品は都合が良く、気に入っている。あれこれ深慮し、感銘したりするぶんには、失礼ながら他の監督の作品のほうが好きだ。

ジェームズ・キャメロンは日本贔屓な人で、作中に日本に関わるモノが数多く登場する。ここまで日本を贔屓にしてくれているのを見ると、1人の日本人としてしっかりチェックしないと彼に申し訳ないと思えてしまう。よく見ないと見逃してしまうような小物もいくつか見つけた。

自分がこの作品にひかれた一番の理由はスーパーヒロインの存在だ。主人公のマックスがなんといってもカッコ良い。マックスを演じる役者がなかなか魅力的で、この役柄に非常に合っている。ジェームズ・キャメロンがこの役を演じるジェシカ・アルバを見て「イメージにぴったり!」と言ったらしいが、本当にイメージにぴったり。いろんな要素をキレイに兼ねそろえていて、欠けている要素が見当たらない。

この作品はまず間違いなくジャパニメーションの影響を受けている。更にいうと、「攻殻機動隊」の影響を受けている。

攻殻機動隊は1995年にアメリカでヒットした押井守のアニメーション作品(映画)で、マトリックスなどの映画の中でもずいぶんオマージュしていた。(悪くいえばパクっていた。)たしか記憶では1995年当時、ジェームズ・キャメロンも押井守の攻殻機動隊を観たはずで、何かしらの影響を受けていて然るべきという気がする。

ダーク・エンジェルを気に入った人なら攻殻機動隊も見ておいたほうが良い。1995年はずいぶん昔だが、作品自体は今見てもそれほどに古さを感じさせないと思う。自分は当時アメリカのヒットを受けて日本に逆輸入されてきたものをビデオで借りて見た事があるが、インスピレーションの喚起に一役買うようなアイディアがたくさん詰まって、メッセージ性の強い作品に仕上がっていた。「良い作品」であるのは間違いないので、あとはその良さを理解できるかどうかの問題になると思う。

ダーク・エンジェルは気軽に楽しんでもらいたい。レンタルショップに行って面白そうな映画が見当たらなかったら、ダーク・エンジェルの1巻でも借りてみたらどうだろうか。

(追記)

やはりキャメロンは押井守の熱烈ファンである事が判明。こちらの記事を見てほしい。押井守は攻殻機動隊から5年ぶり(2000年)に「アヴァロン」を、それから2年後(2002年秋)に「KILLERS」を公開。押井守公式サイトにて情報を入手可能。

お願いしましてGiGA Dark Angel fan siteからリンクしていただきました。ありがとうございます。

('02年04月19日制作)('02年04月29日 '02年05月01日 追記)('02年10月01日 GiGA Dark Angel fan siteの移転に伴いリンク修正)


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